サプライチェーンマネジメント
キッツは、サステナビリティ経営を経営戦略の中核に据えています。持続可能な社会の実現に向け、事業を通じた社会課題の解決に取り組み、企業価値と社会価値の双方の向上に努めるとともに、効率的で、公正かつ透明性の高い企業経営を実現することにより、社会から信頼される企業を目指しています。その取り組みの一環として、2021年に、国連が提唱する人権、労働、環境及び腐敗防止に関する10原則からなる「国連グローバル・コンパクト」に署名しました。また、調達活動においては、調達方針に基づいた調達活動を展開するとともに、サプライヤーに遵守していただきたい事項をまとめた「サプライヤー・ガイドライン」及び地球環境に配慮した調達活動の考え方を集約した「キッツグループグリーン調達指針」を策定しています。加えて、キッツはサプライヤーとの共存共栄を目指し、「パートナーシップ構築宣言」を策定・公表しています。
CSR調達指針
キッツグループは、より良い商品・技術・サービスを世界の人々に提供することを通して、人間の生活をゆたかにすることに貢献します。その実現のため、以下の方針のもと、調達活動を行います。
1. サプライヤーとの関係は、共存共栄を基本とし、ビジネスパートナーとして、公平公正な取引を通じて相互の信頼関係を築くとともに、一体となって成長・発展することを目指します。
2. 高い倫理観と社会的良識のもと、各国の法令及び社会規範を遵守し、人権尊重、労働安全衛生確保、環境保全、情報管理・保護などの社会的責任を果たします。
3. 適正かつ安定的な品質・価格・納期のみならず、常に環境負荷を考慮し、その低減を意識した調達活動を展開します。
キッツグループは、上記の方針に沿った調達活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えています。しかしながら、その実現は我々だけでなし得るものではなく、重要なビジネスパートナーであるサプライヤーにも、我々の思想・価値観をご理解いただくとともに、サプライチェーン一体となって取り組んでいくことが必要不可欠と考えます。
このような考えから、キッツグループでは、サプライヤーに遵守いただきたい要請事項を以下の「サプライヤー・ガイドライン」及び「キッツグループグリーン調達指針」に定めています。お取引先様におかれましては、本ガイドライン及び指針の内容にご理解を賜り、その遵守・尊重に努めていただきますようお願いいたします。
なお、キッツは、サプライヤーとの共存共栄を進めることで、新たなパートナーシップを構築するため「パートナーシップ構築宣言」を策定・公表し、サプライチェーン全体の新たな連携と「振興基準」を遵守します。
サプライヤーデューデリジェンスへの取り組みについて
サプライヤー・ガイドライン及びグリーン調達基準に準じた継続的な取引を推進するにあたり、その重要性をご理解いただき、認識を高めていくための働きかけとして、主要なサプライヤーを対象にガイドライン及び調達基準に基づいた自己評価を実施していただいています。キッツグループとサプライヤーが一体となり、サプライチェーン全体で持続可能な社会の実現に取り組んでまいります。
過去実績
■2022年度
キッツ主要サプライヤー214社に調査を実施、203社回答(回答率95%)
重点課題に対する未対応の回答なし
■2023年度
キッツ国内外グループ会社4社の主要サプライヤー245社(4社合計)に調査を実施、227社回答(回答率93%)
重点課題に対する未対応の回答なし
2024年度 実績
【調査概要】
・調査対象
2024年度は、昨年度の取り組みを基にキッツ国内外グループ会社4社の主要サプライヤー117社(4社合計)へ調査を実施しました。
・調査実施会社
(1) 株式会社キッツエスジーエス
(2) 株式会社キッツメタルワークス
(3) 北澤閥門(昆山)有限公司(中国)
(4) KITZ (Thailand) Ltd.(タイ)
・調査内容
当社の「サプライヤー・ガイドライン」に基づき、法令・社会規範の遵守、人権の尊重等、以下に記載する設問へご回答いただきました。
項目 | 設問の具体例(一例) |
---|---|
法令・社会規範の遵守 | 贈収賄、反社会的勢力との関与、知的財産権の侵害 |
人権の尊重 | 強制労働、児童労働、労働条件 |
労働安全衛生 | 安全確保、労働災害 |
管理体制の整備 | 安定供給体制(BCP) |
環境保全 | CO₂排出管理・削減、産廃の適正廃棄 |
品質の確保 | 適正な品質保証体制 |
情報の管理・保護 | 情報セキュリティ、個人情報保護 |
責任ある調達の実施 | 優越的地位の濫用防止 |
・評価方法
当社の定める設問に対する対応/未対応状況の確認と重点課題とする設問に対する回答状況
【調査結果】
2024年度は、対象となる117社のサプライヤーのうち、115社からご回答をいただきました(回答率 98%)。
ご回答いただきました概ね全てのサプライヤーにおいて、2024年度の重点課題とする設問に対して、未対応との回答はありませんでした。
一部未対応を確認したサプライヤーにつきましては、ヒアリングを実施し、継続的に改善を図ることで、リスクの低減に取り組んでいます。
今後も、キッツグループ全体で同様の取り組みを実施し、当社の企業理念として掲げるゆたかな地球環境と持続可能な未来の創造の実現に向けた調達活動を展開してまいります。